洋風住宅(外壁)
サイディングとは?
建物の外壁に用いられるボード状の建材です。
工場生産のため品質が均一、施工性が高いので外壁として非常に多く使用されます。構成される素材によって、窯業系、金属系、木質系、樹脂系等に分類されます。
窯業系サイディングは、セメントなどを原料とし繊維質原料を加え成型したもので、ハウスメーカー等の住宅で最も使用される外壁材です。
住宅が劣化する一番の原因は水が浸入することです
窯業系サイディングは本来は水に弱い性質ですが、表面を塗装することによって、紫外線や雨からサイディングを守り長期間外壁として機能しています。
しかしながら塗膜の劣化やサイディングの継ぎ目に充填しているシーリングの劣化によるヒビから、雨水等が浸入してきて、壁の内側で木部を腐らせたりして住宅の劣化に繋がります。劣化を食い止め外壁を長持ちさせるためにはサイディング面の塗り替えが必要となります。
外壁(サイディング)の塗り替えはシーリングの打ち替えとセットで行います。
窯業系サイディングの塗り替え時期は10~15年ぐらいになります。
シーリングも同じぐらいになりますので、同時に工事を行うことをお勧めします。シーリング工事を行わないと、塗り替え工事後にシーリング箇所だけ、割れてくる等の劣化がみられる可能性があります。
サイディングの劣化の見分け方は?
一番簡単で分かりやすいのが、手でサイディング面を触ってみて、手に白い粉がつくかどうかを確認する方法です。
白い粉がつく状態をチョーキング現象といいます。原因は塗膜の顔料の露出です。この症状が出たら塗り替え時期のサインかもしれません。
塗装手順
サイディングの塗り替えは使用する塗料によって様々な工程となりますが、一般的な工程をご紹介します。
素地調整(高圧水洗浄)
内容 | 専用の機械で水圧をかけてサイディング面を洗います。 | |
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目的 | サイディン面に引っ付いているほこり、汚れ、虫の糞等を除去します。 |
下地調整(サイディング補修)
内容 | サイディングが劣化して穴が開いたり、釘が浮いていたりしている個所を直します。 |
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目的 | 劣化個所からの雨漏りと防ぎます。 |
下地調整(シーリング処理)
内容 | 劣化したシーリングを撤去し、新しいシーリングを打ち替えします。 | |
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目的 | シーリング箇所からの雨漏れを防ぎます。 |
下塗り塗装(プライマー塗装)
内容 | 下塗り(プライマー)を塗装します。 | |
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目的 | 素地と中塗りとの密着を高めます。また中塗り、上塗りの塗料が均一になるような下地を作り、仕上りの出来栄えを良くします。 |
中塗り塗装
内容 | 中塗りを塗装します。上塗りと同じ塗料を塗る場合が多いです。 | |
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目的 | 塗膜層を1層作ることによって、塗膜を長持ちさせます。 |
上塗り塗装
内容 | 上塗りを塗装します。 | |
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目的 | 塗膜層を1層作り、建物を紫外線や雨等から末永く守ります。 |
※塗装工程(下塗り~中塗り~上塗り)のポイント
- 2液反応硬化形塗料を使用します。塗装直前に硬化剤を混ぜて塗装する塗料で、1液形塗料(そのまま使用するタイプ)よりも少し長持ちします。
- 塗装塗り替え間隔を守ります。塗料には次の工程を行うまでの最低乾燥時間が決まっています。これを守らないと本来の品質が保てない場合があります。
- できる限り品質の高い塗料を使用します。同じグレードでも様々な塗料メーカーから発売されている塗料の中でより良い塗料を厳選して使用します。